よくある
10の質問
Q1:気軽に相談できますか?
A :事前に連絡いただければOKです。
必ず設計を依頼するつもりでなくても、もちろんOKです。建物を建てる事は、一生に何度もあることではありません。最初はどうしたらいいのかわからなくて当然です。また、設計から施工まで、使い始めてからのメンテナンスなどお付き合いは長期に渡ります。したがって、永く付き合える自分にあった建築家や設計事務所を探すことが大切です。先ずはお気軽にご相談ください。
Q2:予算の相談もできるかしら?
A :もちろんです。でも限界はありますけどね。
当たり前ですが、希望する条件と予算との折り合いを付けながら最善を尽くします。
「少ない予算で良い建物を」とは誰もが思うことですが「安かろう悪かろう」ではだめですよね。質を確保しながら、ローコストも頑張ります。費用を工事費と捉える考えもありますが、その他にもいろいろな費用が掛かります。不動産取得時の費用やローン費用など、建設時に必要な費用、建物の耐久性、材料の耐久性によって、メンテナンス費用も考慮しなければなりません。また、将来の使い方も費用が増える要素になることもあります。全体の費用を、御要望に基づいて整理する必要があるのです。用意できる資金には通常限りがありますので、建設時に用意できる資金を如何に使うかがコスト管理の一つだと考え、必要に応じて、融資や補助金が受けられる建物にすることなども考慮します。
よくあることなんですが、そちらで頼むといくらくらいの家ができますかとか、この坪数だと幾らくらいになりますかとか、尋ねられます。でも、この質問には簡単に答えられないのです。例えば、ファーストフード店と高級料亭は同じ坪数でも建設費用は違いますよね。その違いは内外装の材料や必要な厨房設備など、求められるものが違うからです。この違いがどの建物にあるのです。あなたが求めているものが高価なものなら高くなりますし、安価なものなら安くできるのです。先ずはご要望次第だということです。
Q3:土地選びについても相談できるかしら?
A :遠方じゃない限り、ほとんど断ることはありませんよ。
土地の取得がまだならば、要望を伝えて土地探しから一緒に手伝います。総予算の割り振りや敷地と周辺環境等についてのアドバイスをしながら進めます。また、狭小地、変形地等でハウスメーカーや工務店さえも見放すような条件の厳しい土地でもノウハウによっては、驚く程魅力的な家を建てられる場合もあります。但し、遠方になると細やかな対応は難しくなるかも。先ずは相談してみてください。
Q4:提案されたプランが気に入らなかったら?
A :気に入って頂けるまで、提案します。
どこが気に入らないのか。遠慮なく伝えてください。通常数回のプランのやり直しはあるものです。むしろ最初のプランでOKというのが、希ですよ。ほとんどの建主が一生に一度の建築に気合いを入れて臨むのですから、こちらも期待に応えられるよう努力します。何度かやりとりを繰り返す中で、あなたやあなたの会社にふさわしいかたちが見えてくるものだと思っています。
Q5:建築設計事務所と工務店やハウスメーカーは何が違うの?
A :原則としてフルオーダーメイドです。また、施工はしていません。
どちらも建物つくる為の行為としては違いはないのですが、
設計事務所は設計の専門家です。設計の質に違いがあるはずです。
一般的に建築設計事務所は建築の設計と監理などを行い、施工は致しません。
対して、建設会社や工務店は施工を行い、中には設計もするところもあります。ハウスメーカーは住宅中心として、設計と施工を行うところです。設計事務所は設計が得意な人達なのです。もっと多くの設計事務所が建物に関われば、街や都市はもっと豊になると考えています。是非、設計事務所に能力を発揮する場を与えてください。
間取りや外観などあらゆる部分で自由につくることができるうえ、創意工夫で要望に応え、あなたの価値観を理解してオンリーワンをつくります。狭小地、傾斜地など敷地の問題や予算などあらゆる問題に知識を駆使してバランス良く対応します。また、施工と設計が分離されていますので、原則として
見積を取った上で、工事金額を専門家として適正なものかチェックし、最良の施工者の選定をお手伝いします。施工者(工務店や建設会社)の工事を監理し、適切で設計内容に合っているかチェックします。
Q6:建築家や設計事務所が手がけた住宅はカッコばかりで、住みにくいってほんと?
A :そんなことはありません。快適なことは当たり前の条件です。
でも・・そうじゃない方々もたぶんいますよね〜。
個性的で中には「住みこなせるだろうか」と思えるような家もありますが、人の価値観は多様です。一見変わった家でも、建て主にとってはお気に入りかもしれませんよ。建主の価値観を良く理解して、建て主の考える快適さを「かたち」にすることが建築家のもっとも大切な仕事だと思ってます。その為には、あなたにピッタリな住まいを目指して、気に入るまでトコトン家づくりを楽しんでみては如何ですか。
但し、使えなくてもいいからつくってくれと頼まれれば、別ですが・・・、使えないものをつくることはやはりできません。あなたの資金を無駄にすることに躊躇するのです。また、使えて美しいことがやはり建築だとも思っています。使えるなかに美しさが存在するそんなご提案をさせて頂きます。
Q7:設計事務所に頼むメリットは?
A :納得いく家づくりを希望するならメリットはたくさん!
持てる知識と技術を総動員して建て主の要望を反映させた上で、コスト管理も行います。施工者とも交渉し、工事費のチェックと調整価格も致します。お金、ライフスタイル、家族構成、使い勝手、断熱性、美観デザイン、耐久性、環境、ランニングコストなどなど多くの要素を総合的に判断して、設計していきます。常に全体のバランスに目を配り、統括しながら完成まで責任をもつことも義務だと言えるでしょう。全体を把握して、施主に健全な建物を届けてくれる人がいることは重要な「メリット」の一つではないでしょうか。
Q8:リフォームもやってくれるの?
A :もちろんです。仕事は新築だけじゃありませんよ。
自らが設計した家だけでなく、増築やリフォームも設計します。リフォームは建物価値を維持し寿命を延ばすことに繋がり、工事は新築より少なくて済みますし、お金も少なくて済む場合が多いでしょう。環境的な視点でみても、とても大切な仕事だと考えています。リフォームにはインテリア改修、外壁改修、断熱改修などライフスタイルの変化やメンテナンスなどそれぞれ応じた手段でご提案できます。アイデア次第で今の建物が生まれ変わるかもしれません。
Q9:設計料っていくらくらい?
A :建築用途や延べ床面積によって違いがあります。
設計監理料(業務報酬)の基準である建設省告示1206号が平成21年1月7日に廃止され、新しい報酬基準として国土交通省告示15号が定められましたが、告示に従い算定してみると、とても高額でびっくりなのです!
そこで独自の標準報酬を定めましたので、ご覧ください。(※今まで通り、独自基準も認められています。)
コストについては、設計監理料、工事費を含めた全体費用を調整して進めます。先ずはお気軽にご相談(無料)ください。
>>標準業務報酬
Q10:なにを基準に設計事務所を選べばいいの?
A :あなたの事を本当に理解してくれるフィーリングが合いそうな設計事務所を…
技術やデザインに関する能力や信頼についてはいうまでもありません。なかなか外見からは理解できない部分もありますが、それ以外に大切なことは、何だとお考えですか?私はこのように考えています。
1.あなたの事を本当に考えてくれるかです。
建築は高価な買い物で、しっかりつくれば寿命は永いものです。現在のあなたやあなたの仕事の状況だけでなく、将来の変化にも対応できることを望まれる方も多いと思います。あなたの希望や状況を理解し、好みや経済(経営)状況、将来をいっしょに考えてくくれること。更に、あなた以上にプロとして、様々な問題についてあなたの為に考えてくれること。これを見極めることが最も大切なことだと思います。
2.価値観やフィーリングが合うこと。
雑談から住まいの専門的な話しまでフィーリングの合う建築家や設計事務所を選ぶことも大切です。
個人の嗜好やこだわりは人によって違いがあります。価値観も全く同じ人などいないかもしれません。但し、表面的な意味ではなく心根の部分で、まったく違う価値観では同じ目標に向かって進むことは難しいでしょう。
なかなか短い時間で人を見極めることは困難です。いろんな話をするなかで、共感できることが見つけられれば、もしかしたらその設計事務所はあなたのパートナーになれるのかもしれません。そこがフィーリングと表現している部分です。
設計事務所はあなたの大切なパートナーです。なんでも相談できる人達がいいですよね。
なにぶん相性は人それぞれ。とりあえず、会ってみてください。それから選べばいいのです。選ぶのはあなたなのですから。
追記:林建築設計工房の独り言
50年後の日本の街 2012.6.22
50年後の日本の街並みについて思うのことがあります。
当事務所は石川県金沢市で、比較的古い建物が残っている地方都市ですが、毎年数百棟の建物が解体され、空き地になるか、新築になるかして、古き街並みは変化して混沌とした状態になりつつあります。もう既に混沌としているといっても良いかもしれません。
戦前はまだそれぞれの地方が特色ある街並みを保ち、歴史の積み重ねに更に変化が程よく調和していたのではないかと考えますが、高度経済成長期以来、変化が大きく、またそのスピードが速く、歴史の積み重ねがすっかり失われるか、覆い隠されてしまって来ていると思うのです。新しい物を否定するつもりは更々ありません。新しい物が豊かさを届けてくれたともむしろ言えると思います。テレビをはじめとする家庭電化製品、自動車をはじめとする工業製品の発明や進歩は人々の生活を確実に豊にしてくれています。建物も同様に性能や機能が向上し、住みやすさや快適性を向上させ、商業、工業を盛況にし、福祉の基盤もつくられてきました。その一方、街は効率化と価格競争の波に呑まれ、以前の豊かな景観やコミュニティーを失いつつあります。歴史の積み重ねとは、一度失われると回復することが困難なものです。日本全土を、脈絡のない似たような無表情の建物が埋め尽くそうとしています。これを子供達が受け継いでくれるのかと疑問に思うような代物が少なくありません。また、急激な変化に伴い、以前あったコミュニティーを失った街は、更に人々の孤立化を進めてしまうのです。
更に変化が進むであろう50年後の街並みを想像すると日本がとても貧相になっているのではないかと心配になるのです。
また、日本人のこころが保たれているのか不安になるのです。
だからと言って、歴史博物館のような街がいいということではありません。価値のあるものを受け入れ、ほどほどのスピードで、うまく変化もしくは進化を遂げる必要があると考えています。やはり、愛着を抱けないもの、広い意味で快適でないものは壊されていくと思うのです。あなたや周囲の人達にとって、大切に思える建築が少しでも増えることを切に願い、考えるのであります。
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